粟生のおも講と堂徒式開催される

 国の重要無形文化財に指定されている有田川町粟生地区の伝統行事として2月18日、吉祥寺薬師堂(中谷正道住職)で4年ぶりに「おも講と堂徒式」が行われました。
 おも講は粟生地区の旧家12軒の当主らが旧暦の1月8日に吉祥寺の住職と般若心経を唱え、勤行する行事です。
 堂徒式は数え年で3歳になった子どもを村の一員として迎え、病気治癒を司る薬師如来に子どもの健康と成長を祈願するもので、室町時代から続いているとされています。
 今回はコロナ渦で中止になっていた分も併せて行われ、子ども11名が儀礼を受けました。
 堂徒式では中谷住職が般若心経を唱え、子ども達の頭に「香水」と呼ばれる清めの酒水を垂らし、お守りを渡しました。続いて男児の男親が「牡蝶」役、女児の男親が「雌蝶」役を務め、当主らに大根と大豆、酒粕を乗せた膳、木の枝で挟んだ餅、薬師如来の姿絵、牛玉宝印の護符を捧げ、捧げ物を受けた当主らは三三九度を行い、子ども達の村入りを祝いました。